群馬県における産業保健業務担当者のニーズと研修プログラムの構築に関する調査

主任研究者 群馬産業保健推進センター   所長 神山 照秋

共同研究者 群馬産業保健推進センター   相談員 大野 絢子

共同研究者 群馬産業保健推進センター   相談員 竹内 一夫

研究協力者 川崎市立看護短期大学      講師 松岡 治子

研究協力者 埼玉医科大学公衆衛生学教室 助手 太田 晶子

研究協力者 群馬大学医学部保健学科    助手 新納 美美

研究Ⅰ

産業保健業務担当者のニーズと研修プログラムの構築に関する研究

-フォーカス・グループ・インタビュー法による調査-
群馬産業保健推進センター主催のセミナー参加者のうち、研究の主旨に賛同した民間企業に所属する産業保健担当者14人(看護師7人、保健師3人、衛生管理者4人)を対象とした。
調査方法は面接法(フォーカス・グループ・インタビュー法)を用いた。
分析の結果、三次コードでは研修の方向性を、二次コードでは具体的な研究分野を、一次コードでは要求される知識、技術のレベル(研修課題)を明らかにすることができた。

従来、研修プログラムについては各事業所やその他の研修開催時のアンケート調査などを用いて、その方向性を探っていた。しかし、本研究により、産業保健に求められる研修の方向性は「産業保健業務に必要な知識や能力」では6項目、「実務者が求める研修内容」では7項目が提示され、現場における研修内容の具体的方針が明らかにできた。

研究Ⅱ

産業保健業務担当者のニーズと研修プログラムの構築に関する研究

-衛生管理者への質問紙調査-
群馬産業保健推進センターが主催する産業保健セミナーの受講者リスト、および群馬県内の300人以上の事業所のリストから、重複分を除いた154人を対象に、自記式質問紙調査(無記名)を郵送法により実施した。調査内容は衛生管理者の職務に関連した個人の状況、研修プログラムの開催条件などである。
衛生管理者における回答者数は113人(回答率73.4%)男性84人、女性29人であった。
衛生管理者の研修に対するニードとしては、即時的な情報提供と考えられる単発あるいは短い回数での講演やセミナーへの要望が高く、県内複数箇所での実施を希望しており、また、認定証の交付といった個人のキャリアにつながる要素への要望も強いことがわかった。また、事業所内・事業所外からの適切な情報や援助が必ずしも充分でないことが今回調査から示唆された。今後は、産業保健推進センターが中心となり、産業看護職と並んで衛星管理者への積極的な支援を行っていくことが、効率的な産業保健システム構築の鍵となろう。